FXで借金?大損して地獄を見ない為の正しい投資のやり方
2019/01/22
2chや5ch等の書き込みで「FXで借金した」「FXのせいで破産」等の様な書き込みを見る事があります。
投資は自己責任で利益を出す事もあれば損失となる場面もあります。
が、本当にFXで借金とするようなことがあるのでしょうか?
リターンとリスクをコントロールするレバレッジ
レバレッジとはFX会社に入れた資金を担保に、それよりも最大25倍もの大きな取引をする事が可能になる仕組みです。
この仕組みのお陰でFXでは少ない資金でも取引が出来たり、利益を目指すために大きな取引を個人でも行う事ができます。
この便利で夢がある仕組みレバレッジですが、大きな利益を見込める半面、大きな損失を出してしまうリスクも増えます。
例えば、
10万円でレバレッジ25倍、1ドル100円の時に25000ドルを買い、1ドル99円の時に売ると25000円分の損失になります。
10万円の資金のウチ2万5千円分を失った事になります。
計算上は1ドル96円になると10万円の損失で手持ちの資金が0、それ以上落ちると資金がマイナスと言う事なります。
FXで借金となる事を防ぐ「強制ロスカット」
しかしFXにはロスカットという、損失が手持ちの資金を上回る前に強制決済を掛けて借金になること防ぐシステムがあります。
証拠金維持率が何割になると強制ロスカットが発生するかはFX会社や設定によって違いますが、このシステムにより通常は手持ちの資金以上の損失を出すことはなく、借金に陥ることはありません。
では2chなどでよく見かける借金したとの書き込みは嘘なのか?と言うと嘘や冗談でない場合もあります。
実際にFXで借金をしてしまうパターン
実際にFXをして借金をしてしまうパターンは2つあります。
パターン①:借金や生活費でFXをして負けてしまった場合
FXに限らず投資は余剰資金、最悪無くなってしまっても大丈夫なお金でするものです。
しかし中には取引中毒になってしまい、借金や生活費までもつぎ込んでしまう愚かしい人もいます。
そう言った人たちが負けてしまい、FX取引自体では借金をしていないものの本人は結果的に借金を負ってしまうのがパターン①です。
パターン②:スイスフランショックの様な急激な変動があった場合
FXはロスカットシステムで手持ち資金以上の損失が出ないようになっていますが、あまりに急激な値動きの場合、ロスカットシステムが間に合わずマイナスになってしまう場合があります。
最近ではスイスフランショックが有名です。
2015年1月15日、スイスがそれまで行ってきたユーロへの為替介入を突然終了すると発表し市場は大パニック。瞬間的に物凄いレート変動が発生しました。
スイスフランは元々取引量が多くないため、流れができると一気にその方向に動く傾向があります。
そのためユーロを絡めた「ユーロ/スイスフラン」「スイスフラン/円」と通貨ペアは強制ロスカットが間に合わないほどの動きをし、これらの通貨ペアで取引を行っていた人は多大な影響を受けました。
たった1時間で億万長者になった人もいれば、強制ロスカットが間に合わず借金を背負ってしまった人もいました。
この影響は個人のみならずFX会社にも影響し、アルパリUKと言った海外FX会社の中には倒産に追い込まれたところもあります。
借金を背負ってしまった人たちに共通するのが、「取引量の少ないマイナー通貨」「高すぎるレバレッジ」で取引をしている点です。
取引量が少なければその分何かあった時に急激な動きをしやすく、レバレッジを高めていればマイナス時の損失が膨らみやすくロスカットが間に合わない可能性が増えます。
パターン②に陥らないためには、「ドル/円」や「ユーロ/円」などのメジャーな通貨ペアで取引をする、手持ち資金に余裕を持っておきレバレッジを高め過ぎない事が大切です。
FXで大損失を出して地獄を見ないために、新興国通貨は気をつけよう
FXで利益を出す方法は円安円高のような為替差益を狙う方法の他にスワップポイントという各国の政策金利の差を利用した方法あります。
例えば、日本の様な政策金利がほぼゼロの「円」で政策金利が6~7%もある「トルコリラ」を買った場合、その金利差に応じてスワップポイントと呼ばれるお金がもらえます。
イメージとしては、トルコリラで外貨預金をして高い利息をもらう、様なものです。
トルコリラの場合、1万通貨を買うと毎日100円前後でスワップポイントが入ってくるFX会社もあり、為替差益で必死に売買せずともトルコリラを大量に買っておけば楽にお金が手に入る・・・と思ってる方がレバレッジを高めて大量にトルコリラを買ってるのですが、これは危険です。
長期運用目的で外貨を買い、スワップポイントで少しづつお金を増やしていくのは間違っていませんが、トルコリラや南アフリカランドの様な金利の高い新興国の通貨は政情不安などのリスクがある国なので、非常に通貨変動が起きやすい通貨です。
レバレッジを高め過ぎてしまうと、この変動で含み損どころかロスカットになってしまい、手持ちのお金が増えるどころか減ってしまう場合があります。
新興国通貨でスワップポイントを狙う場合は、レバレッジを出来るだけ低くして長期で運用しましょう。
そうすれば、大きな変動が起きてもロスカットされずに運用を続けることができ、変動で含み損を抱えてしまっても、また通貨の価値が戻った時に円に替えてしまえば問題ないので損失を出してしまうリスクを軽減することが出来ます。
仮想通貨取引ではスイスフランショックのような出来事が日常的
ビットコインを代表とする仮想通貨取引が今注目を浴びています。
が、一夜にして多額の利益を得る可能性がある反面、大きな損失を出してしまうリスクがあるので注意が必要です。
仮想通貨では一日で10%以上もの価格変動が日常的に起こっています。これは実通貨ではありえない動きです。
米ドル円なら1ドル110円⇒100円へと一日で動くようなものですね。
中には1日で40%や50%も変動することもあるので、実通貨ではなく仮想通貨取引を行う場合は注意が必要です。
その他にも仮想通貨取引ではセキュリティ問題というリスクがある事にも注意しておきましょう。
2018年にはコインチェックやザイフと言った大手仮想通貨取引所で相次いでハッキングによる流出事件が起こっており、安全性においてはまだまだ未熟な面があります。